1918−21年に首相を務め「平民宰相」と親しまれた原敬が、同じ岩手県出身の政治家後藤新平を初代の南満州鉄道(満鉄)総裁に推薦する内容の手紙が14日までに見つかった。2人のつながりを示す新たな資料として注目される。 原敬記念館(盛岡市)によると、手紙は記念館を訪れた青森県の男性から寄贈された。木村幸治館長が筆跡を鑑定したところ、原の直筆と分かったという。 手紙は1906年8月15日付で、当時内務大臣の原が台湾総督の佐久間左馬太にあてたもの。 同年11月に発足した満鉄の初代総裁に、台湾総督府の民政長官だった後藤の就任を閣議決定したことを受け「満州鉄道経営に付き是非同人を要する」として、部下の「引き抜き」について佐久間に了解を求めている。 2005/10/14 03:39 【共同通信】