【プノンペン22日共同】カンボジアの旧ポル・ポト政権による大虐殺を裁くプノンペンの特別法廷で、1万5000人以上が拷問などを受け殺害されたトゥールスレン政治犯収容所の元所長カン・ケ・イウ被告(66)は22日、収容所設置は「故ポル・ポト氏が発案したと考える」と証言、最高実力者で元首相のポル・ポト氏の具体的な責任を初めて指摘した。被告は根拠として、収容所に関連する2通の秘密文書の言葉遣いや筆跡がポル・ポト氏のものと推定されると述べた。収容所では政治犯や知識人らが拷問され、プノンペン郊外の処刑場(通称キリング・フィールド)に運ばれて殺害された。「ポル・ポト氏が決めたことはすべて法律のようになった」とも証言。発案を受け、治安担当のソン・セン元副首相が収容所設置を実行し、ヌオン・チア元人民代表議会議長=特別法廷が逮捕=が管理したと述べた。被告は「わたしは所長だった。ポル・ポト氏が収容所の存在を『(政権を崩壊させた)ベトナムの捏造』と否定したことに耐えられず、事実を公にしようと思った」と述べ、収容所での犯罪を認めた経緯を説明した。2009/04/22 22:05 【共同通信】